芦屋市議会議員 参政党 西﨑薫(にしざきかおる)さん 議会一般質問内容 2023年6月19日

市のこと

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西﨑議員の質問主旨

西﨑さんの主旨をまとめると、

 ☞ 今の日本の教育は良くなっていない
   事案件数の増加に明確に表れている

 ☞ 今の日本の教育が偏差値偏重で、
   自己肯定感を伸ばす教育になってない

 ☞ 自己肯定感を伸ばすには
   歴史の偉人の事績を知り誇りに思うのが効果的

 ☞ 個々人の問題に個々の教師が対処するのは
   既に限界にきている。
   状況も改善していない。

 ☞ 今の学校システムに合わない子もいる。
   不登校やひきこもりになることもある。
   それを個性として肯定的に捉えてほしい。

 ☞ 根本的な原因は、「自己肯定感の欠如」ではないのか。
   自己肯定感を伸ばす教育の実践、
   環境の整備に向けて市が全国に先駆けて
   抜本的な教育の見直しを進めるべきだ。

といったところだと思います。

いかがでしょうか。
まさに日本の教育、ひいては日本の社会全体が
抱える問題について力強くメスを入れる、
そんな質問だったように思います。

芦屋市教育委員会の答弁主旨

対する芦屋市教育委員会の主旨は、

 ☞ 不登校、引きこもりが改善していないのは事実

 ☞ 決して偏差値偏重ではないが、
   学習を通じて学校が好きになってほしい

 ☞ 課題解決した成功体験が重要
   そのための個別最適化の教育を進める
   それが自己肯定感に繋がる    

 ☞ 生い立ちで自己肯定感は変わらない

 ☞ 個々の問題については引き続き個々に対応していく

 ☞ 不登校等の問題は認識しているが
   これまでの教育路線は継続していく

不登校やひきこもりの数が増えている、という
明かな教育上の問題が目の前にあり、更に
これまでの取り組みでは改善していない、
という明確な事実があるにもかかわらず、
今までのやり方を大きく変えなくても良い
と言っています。

これは、まったく意味不明な回答だと感じました。

教育委員会に言いたいこと

状況が悪くなっているのであれば、
新しい対策を打たないと状況は改善しません。

これは当たり前のことですよね。

個別の問題には取り組みつつも、全体的に
悪い方向へ向かっている。であれば、
生徒全体、ひいては社会全体に共通の
大きな問題が横たわっているのでは、
と考えるのが普通の思考回路
だと思います。

それを、悪くなっている原因が分からない、と
手をこまねいて放置している、と見られても
仕方がない答弁をしている。

原因が分からないなら自分達で調べるのが、
教育の方針を決める教育委員会の仕事
なのではないでしょうか?

教育委員会が重要視している、
学業の良し悪しや個別最適の指導、云々は
最悪、塾や予備校の講師でも代役できるわけです。
つまり、後からいくらでも挽回できる問題です。

しかし、そういった表面的な問題をことさらに
クローズアップして優先させ、
不登校、ひきこもり、自殺といった人生における
最も重要な、「生命の存続」に関わる重大事を
脇に置いておく理由は無いはずです。
それが、教育者たるものの使命であるはずです。

西﨑議員と教育委員会のすれ違いの原因はコレ

西﨑議員と教育委員会の答弁で浮き彫りになったのは、
教育者の本来の役割についての認識の違いです。

西﨑議員の主旨を総合的に評価すれば、
人として大切なことを育む、
それが教育者の役割だ、と仰っている
ことが分かります。

一方で、教育委員会の主旨から感じることは、
学業が人生の中で最も重要な事柄である
と考えているのでは、
ということです。

そもそもの教育に対する考え方、人生の重要事項に
対する認識がこのように違っているのですから、
議論が平行線となるのは当然であるように思います。

現実として、学業が苦手な子供は多いです。
勉強が嫌いなわけではなく、ただ苦手なのです。
運動が好きだが、運動が得意ではない子供がいるのと同じです。

その子供たちに、学業は人生で必要なことだから、と
無理矢理やらせているのが、今の教育の現実です。

個別最適とか、そういう細かい問題ではなく、
そもそも苦手で勉強なんかやりたくない、
という子供も実際にはいるんですよね。

そういう子供の意思を無視した教育は、
結局子供の自己肯定感を失わせる結果となることに、
教育委員会がまず気付かなければならない、と感じます。

学校で学べることは、学業だけではありません。
音楽も運動も美術も、哲学や倫理といったものも
学校の指導に含まれていますし、
行事を行うなかで、協調性や意見の衝突を行い、
人間性を育んでいくということもある。

そういった、人として大切なことよりも先に
学業が優先される、というのは教育現場として
どういう状況なのか?
が、筆者の普通の市民としての
率直な感覚でした。

あたかも、学業で良い成績を挙げないと、学校や
教育委員会が評価されない、と言っているようにも
聞こえてしまいますが・・・それは邪推だと信じたい。

また、親が学校に学業だけを求める傾向が強いのも事実。
進学率の高い私立の中高に人気が集まっているのも、
その裏付けだと思います。
だから学校側は、学業だけで評価されている、と
勘違いしているのかも
しれません。

そのような社会の風潮が、教育現場を歪めたものに
してしまっている
、ということが大いに考えられます。
これは壮大な話ではありますが、
社会のシステム全体の問題なのですよね。
西﨑議員が所属する参政党は、まさにその問題に
切り込もうとしている政党
でもある、
ということは添えておきたいと思います。

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